
環境を整えれば、きっとできるようになる!

こんにちは!リーベルアカデミーのゆきです。
モンテッソーリ教育では、環境を整えるということを大切にしています。大人がすべきことは、環境を整えるだけと言っても過言ではありません。
このお話をすると、大抵「え!?何も教えなくていいの?」「子どもって何もしらないでしょ?」という質問をいただきます。
はい。教えなくて大丈夫なんです。
本日はモンテッソーリ教育の真髄とも言える「環境を整える」というお話をしていきたいと思います。
子どもには自己教育力がある
子どもは生まれながらにして、「自ら学ぶ力=自己教育力」を持っています。子どもは、自分の成長には何が必要かよく分かっていて、それを獲得するために特別に敏感な感受性を発揮する時期「敏感期」があります。
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ自分の力で何も出来ませんが、誰に教えられなくとも寝返り・お座り・ずりばい・ハイハイ・つかまり立ちと成長して、やがて歩くようになりますよね。
また、手を使わずに移動できるようになった1歳児はしきりに手を動かしますよね。「あける」や「通す」「つまむ」という動きを何度も何度も繰り返しています。時にはそれが大人にとつていたずらとなることもありますが、誰に教えられなくとも、その動きを練習しはじめ獲得していきます。そしてこの1歳児の頃にしきりに練習していた動きというものは、生きていく中で必要な動きばかりなんです。
例えば「あける」という動き。1歳の頃に調味料の蓋を片っ端から開けてしまったり、化粧水の蓋を開けてしまったりしていませんでしたか?我が家は気づいたら台所がとんでもないことになっていたことがありました。(笑)
この1歳児の練習していた「あける」という動き、我々は日常の中でたくさん使ってますよね。ペットボトルや水筒の蓋をあける。ジャムや調味料の蓋をあける。ドアノブをひねってあける。1日に何十回と繰り返しています。そんな日常生活の中に大切な動きを1歳の子どもは誰に教えられなくともやっているんですよ。これは、子どもの身体の中に自己教育力があるという確かな証ですよね。
環境を整えよう
子どもにはお話したような自己教育力があるため、大人は環境を整えてあげれば良いんです。適切な環境があれば、子どもは自ら環境から学び、成長していきます。
そして、モンテッソーリ教育の考える環境には「物的環境」と「人的環境」があります。この二つはどちらが欠けてもいけません。自転車の両輪のような関係です。一つずつポイントを見ていきましょう。
物的環境とは
物的環境とは、家具やリビングなどのレイアウト、子どもが使う道具のことを意味します。大切なことは子どものサイズに合った使いやすい道具を用意することが大切です。
例えば、一人で手を洗いたいと思った子どもには、洗面台に踏み台を付けてあげたり、蛇口を延長してあげたりして、自分で蛇口をひねって手を洗えるようにします。そして、子どもの手の届くところに専用のタオルをかけて一人で手を拭けるようにします。

また、子どもサイズというと「子ども用」と勘違いしてしまい、おもちゃのようなものやプラスチックをご用意される方が多いのですが、モンテッソーリ教育ではその逆です。子どもが「やってみたい」と思うような、本物で魅力的なものを用意します。
食器やコップは陶器やガラスをあえて使います。「お皿やコップは割れるものだ」と知ることで、子どもは物を大切に扱うようになります。また、大切に扱うには指先を洗練させないとできません。音が出ないようにそっと置く。それも随意筋を使う練習なのです。
人的環境とは
人的環境とは、身の回りにいる大人の態度や声かけのことを指します。特に親御さまに大切にしていただきたいのは、「ゆっくりやり方を見せる」ということです。我々大人は言葉で説明してしまいがちです。だって大人の社会では、何かを習う時は本や資料、講義で習うものがほとんどです。一部映像や絵での学習も一番多いのは、書いてある言葉・話されている言葉から学ぶことですよね。
しかし、子どもは大人と違います。見て学ぶのです。なので、「こうやって、次はこうして。ちがうちがう!親指はこうで~」なんていう風にくどくど言葉で説明するのはなく、的確な言葉で、やりたい動きを伝えたら、あとは何も言わずに大人がやってみせてあげてください。そうする子どもは大人の真似をして動きを学んでいきます。
いかがだったでしょうか。
子どもが一人でできるような環境を整え、やってみせることで、自己教育力のある子どもは必ずできるようになります。環境を整えることは面倒!大変!と思ってしまうかもしれませんが、その逆です。
一度環境を整えてしまえば、何から何までやってあげなくて済むのです。洗面所の環境を一度台を設置して整えてしまえば、一日に何度も子どもを抱き上げて手を洗う必要はありません。
長期的に見れば大人はとっても楽をすることができるんです。共感していただける部分がございましたら、ぜひ日々の育児に取り入れてみてくださいね。
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